(4) 【宇治】7/10
「発達を促す運動遊び」 中原規予
生み育てる人の心と体に寄り添うための
子育て支援者「15のまなび」の第4回
(第3回は舞鶴で同じテーマで開催)
7月10日(日)13:30~16:30宇治にて
「発達を促す運動遊び」というテーマで
理学療法士中原規予さんにお話しいただきました。
子どもの発達を見る7つの窓として
からだの動き、手先の動き、
親(大人)との関係
子どもとの関係
話す言葉、聞いてわかる言葉
生活習慣
発達とは、
受精から死に至るまでの人の心身及び、
その社会的な諸関係の量的質的変化・変容をいう。
発達の時期でいうと、
胎児期 受精約8週間後~出産
新生児期 出生後4週間ないし1か月未満
乳児期 生後1年前後
幼児期 生後1年から6歳まで
学童期 6歳から13歳くらいまで
青年期 13歳~22歳くらいまで
成人期 前期22歳から35歳まで
後期36歳~64歳まで
老年期 65歳以上
なのだそうです。
いろいろな発達の時期の姿勢とかもあるのですが
その中でも
座位については誤解もあるようなので紹介します。
本来の座位は、
起き上がったところから自力でお尻をつけて座った姿勢
手を放しても姿勢が崩れることなく
いろいろな方向に手をのばすことができる状態。
赤ちゃんの関節の受容器がしっかり発達してない時期に
道具によって座らせてきたお子さんの中には
座り続けるための姿勢の調整が
うまくできないこともあるのだとか。
抱っこにしろ、座る道具にしろ、
赤ちゃんの自発的な動きをさまたげるものは
できるだけ時間を決めて使うようにするのが肝心。
赤ちゃんの運動発達をすすめるためには
赤ちゃん自身が身体感覚に気付いて、動くことが大切で、
そのためには親はあれこれ手をだすよりも、
赤ちゃん自身がどういう動きをするかを見守ることが重要。
たとえば、うつぶせにすると泣く赤ちゃん、
下になった手がうまく引き出せないとか、
なかなか寝返りしない時に、
親は少し足を上げてとめてみて、
赤ちゃんがどう動けるかみていくといいそうです。
寝返りの練習とかで、
お母さんにエイッと手助けしてもらって寝返りできると、
次もお母さんにやってもらおうと待つ子もいるので
手助けは最小限にとどめるほうがいいのだそう。
発達は個人差が大きくて、
月齢ではこれができるという目安にとらわれず、
自分のお子さんが少しづつでも、
どういう変化をしているかを見ていってほしい。
参加者からの具体的な質問コーナーの中で
ずりばいやハイハイの時に
片方に偏って、左右差がある場合でも、
ボールをとりにいく競争をしたり、
芝生や砂といった負荷のかかる状態で
左右差や手足の使い方がどう変わるかを見たりして、
お子さんの変化を見ていくこと。
ハイハイでも、手足が交互にでず、
手足が両方一度に動くバタフライのような動きの場合、
1、2か月その動きのままなのか、
何か物を持つときには、片手を持ちあげる動きができるかどうか
スピードをだして動く時にはどうなるかといったところを見ていく。
ふだんのハイハイの時、足首が横向いて
足先が立てられない赤ちゃんの場合、
坂道(滑り台をあがらせてみる)とかをハイハイさせると
つま先をたてて動いたり、
お母さんがそばについている時に階段を上らせてみるといった、
つま先たてないと動きができないような状況においてみると
いう手もあるようです。
今の住環境では、赤ちゃんはそんなに動かなくても
おもちゃや物が回りにあったり刺激も多く、
なにか急いで物をとりにいくとかの必要も感じないことが多いので、
親のほうで意識的に、いろいろな動きをひきだす状況を
作ってみるのも大事なようです。
赤ちゃんにくつしたをはかせる時は、
お母さんが後ろに回ってはかせると
赤ちゃんにもはき方が見えるのでいいそうです。
こうやって赤ちゃん人形も使いながら、
具体的な対応の仕方についてのお話しもありました。
後半では、実際に赤ちゃんの動きを体験する時間もありました。
ぞうきんがけをやってみて、赤ちゃんの四つん這いの姿勢とからめて
足指をたてずにひざをついたまま動くと、スピードがだせないとか
けっこう自分の体重を手で支えるため、肩や腕に負荷がかかるとか、
実感として感じられました。
幼児さんで、ぞうきんかけの姿勢が難しい時は
小さい箱を押しながら進むとかを
遊びながらやってみるといいそうです。
子育て支援に関わり実際にお母さんからの相談を聞いてる方にとって
いろいろ参考になるお話しを伺うことができました。
中原さんありがとうございました。