子育て支援者「15のまなび」   講座日程レポート
(3) 7/12(日)  桑原 勲
いのちをはぐくむ ~次世代のために、今、できること~

「いのちをはぐくむ  「いのちをはぐくむ 「いのちをはぐくむ~次世代のために、今できること~」

7月12日第3回 
「いのちをはぐくむ
~次世代のために、今できること~」

 桑原勲先生のお話でした。 
くわはらこどもクリニック院長

これまでの子育ての学びの講座で学んできた内容が、
1本の筋の通った形として提示して頂いたような・・
もりだくさんの中から、抜粋して紹介します。

戦後の育児法の変遷として、

明治時代に西欧の教育観が導入され、
江戸時代までの日本の子育てと
大きく様変わりしたこと。

その子育て観の変化を
母子健康手帳の変遷からみていくと、
1948年に母子手帳が交付された。

「育児の心得」として
「正しい育児の知識」に従って
子どもを育てるのが重要、

これらは、戦後は米国の母子衛生管理システムや
出産育児指導の影響を強く受けたもので、

添い寝の禁止、規則的な授乳法、
抱き癖注意など、規律重視するための
しつけとして提唱された。

米国では、1960年代には
国際的な研究成果として
子ども主体の自律的授乳法がよいと
されてきたのに対して
日本で規則的授乳が減少したのは1980年代と、
米国の育児法と約20年の差が生じてきている。

1965年 母子健康手帳と名称変更され
規則的な授乳法の奨励、添い寝の禁止
抱き癖への注意に関する記載は削除された。

(これ以降も、 母子健康手帳の中身は
年代によって、いろいろ変化してきています。)

多くの母親が感じる育児不安の根っこには、

基準通り=正常

基準通りにいかない=異常

といった医療の考え方が、育児支援の中に
取り込まれていったせいではないか。

1960年代に、施設分娩が増加したことで、
妊産婦死亡率の改善の大きな要因にはなった。

その後、分娩台での仰臥位(ぎょうがい)
あおむけに寝る姿勢での分娩
仙骨が圧迫されたり、血流が圧迫されるといった
お産の姿勢としては快適とはいえない姿勢が
主流となってきている。

豊かな出産体験は、その後の育児にも
大きく影響を与えている。
女性にとっていいお産とはなんだろうかと
考えた時に、
医療が介入した分娩と、
自然分娩とでは、サイクルが変わってくる。

妊娠、出産、その後の育児に
医療の思想を持ち込んだことによって、
実は多くのものが失われきたのではないか?

子育てについて大切なこととして
イギリスの小児科医、精神科医である
ウィニコットの説から

赤ちゃんの反応によって、
養育者の錯覚が誘発され、
いろいろなことを思って
いろいろなことをしてしまう
大人の傾向を、直感的育児という。

そういう気持ちになると楽しいということ
直感的育児のできるお母さんのもとで
育った子どもは、幼児段階で
自分の心、他人の心を理解する力、発達が
すぐれていることが明らかになっている。

お母さんからの悩み相談でも多いのが
離乳食のこと。
母乳の子は離乳食をあまり食べないといった
傾向があるんですが、

愛着形成からみた離乳食の考え方

母乳を飲むことで、赤ちゃんは
お母さんが食べている味覚刺激物質にさらされている

赤ちゃんの味覚の発達には、母親や家族の食事の
味と匂いが大きな影響を与えているということ

離乳食の
素材の味や薄味で、
飲み込めるものから固形物に移行といった
典型的なつくり方は、
もともと、母親が食べた食べ物の味になれている
母乳育ちの赤ちゃんにはそぐわないもの。

家族の食べているものから、
「食べられそうな」という直観的な母親の洞察のもとに
始めたらいいのだという考え方。
言われてみれば、母子手帳できる以前は、
多くの家庭では、家族の食事の中から
食べれそうなものを与えていたのでは思います。

~次世代のために、今できること~
妊娠、出産、育児という流れの中で
お母さんの思いによりそい、赤ちゃんの声に耳を傾け
家族の将来を常に見据えながら支援するということが
我々には求められている。

午後は、ランチをしながら、参加者の方の自己紹介や、
さらに聞きたかったこと、質問などにお答えいただいたり、
お産経験のお話などで、 もりあがりました。

 




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